【1年生】モカトルテ…? 何語?どんなお菓子?? - 日本菓子専門学校

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【1年生】モカトルテ…? 何語?どんなお菓子??

【1年生】モカトルテ…? 何語?どんなお菓子??

入学からそろそろ1か月になる66期生。

洋菓子実習の最初はスポンジ生地を焼き、バタークリームを仕込み、クリームをナッペして絞って仕上げるという授業を行います。

1回目は基本的なスポンジ生地に基本的なバタークリーム。2回目はココア風味のスポンジ生地にチョコレートのバタークリーム。3回目はコーヒー風味のスポンジ生地にコーヒーのバタークリームと3種類のケーキを作ります。日本菓子専門学校は1班3名で作業を行うので、まずはこの3回で各個人が、オーブン担当、粉合わせ担当、ナッペ担当などを交代で行います。

このようにして、全員が様々な作業を行うのが少人数制の良いところです。

今回はその3回目、コーヒーのバタークリーム製品の授業です。

製品名は「モカトルテ Mokka Torte」 ドイツ語で、コーヒーケーキという意味です。

日本菓子専門学校では色々なお菓子を作るので、様々な表記が出てきます。1回の授業でフランス語・ドイツ語・英語と3種類の製品名がでることもあります。

今回はモカトルテシュネーバーレン。どちらもドイツ語になります。シュネーバーレンは生地を丸めて焼成し、仕上げに粉糖をまぶしたものです。

シュネーバーレンとは「雪玉」という意味です。英語だとスノーボールといいます。スノーボールと言った方が、聞いたことがあるかもしれません。

今回の授業はまずはモカトルテから。

最初にコーヒーのスポンジ生地を仕込みます。全卵と砂糖を温めて泡立てていきます。

製菓学科1年生のスポンジ生地は基本的には手で泡立てます。手で泡立てを行うことで生地の状態の変化を感じとり、見極められるようになっていきます。

ただまだホイッパーの使い方や、効率の良い泡立て方は上手くは出来ないので、3人で交代しながら泡立てていきます。

交代で泡立てるので、それ以外の人は薄力粉をふるったり、トルテ型を用意したりします。

しっかりと泡立ったようです。

十分に泡立てることが出来たら、粉合わせです。

薄力粉を合わせ終わったら、溶かしておいたコーヒーとバターを混ぜ合わせていきます。

次は、仕上げに使う「プラリネ:Praline」を作ります。

プラリネとはローストしたアーモンドやヘーゼルナッツなどのナッツ類に、加熱した砂糖を加えてカラメル化(カラメリゼ)させたもののことです。

今回は先に水とグラニュー糖を煮詰めてカラメルを作り、そこに軽くローストした刻みアーモンドを加え混ぜて作ります。

混ぜ終えたら、セパレート紙に挟みめん棒で薄く伸ばします。

冷めたら刻んでおき、最後の仕上げに使います。

さあ、組み立てです。焼きあがったスポンジ生地を1cm厚にスライスします。

3枚用意出来たら、回転台の上に乗せてアンビべしてクリームをサンドしていきます。アンビべとは生地にシロップを塗る作業の事です。今回はシロップにコーヒーリキュールを混ぜたものを使用します。

アンビべ:imbiber」とはお菓子に香りを付けたり、湿り気を与える為に液体をしみこませること。         「アンビバージュ:imbibage」はアンビべ用の液体のことを言います。

スポンジ生地とクリームを3段に重ねて

なかなかの近距離で仲間のパレット使いを見ています。

そしてナッペです。

ナッペ:nappe」とは、製菓用語で、ケーキなどの表面にクリームを均一に塗る作業の事のことで、フランス語で「広く平らに覆う」という意味です。

カメラ目線、バッチリいただきました(笑)

ナッペを終えたら、全体に刻んだプラリネを付けていきます。

プラリネを付けたら10等分になるように線を付け、飾りのクリームを絞りコーヒー豆の形をしたチョコレートを飾ります。

一見似ているようですが、よく見ると各班でプラリネの色・絞りの形など、微妙に違います。

冷蔵庫に入れてクリームが固まったら、カットしていきます。

自分の班の製品の出来栄えを見ていますね。

カットを終えたら包装です。

続いてシュネバーレン。

刻みアーモンドはほんのりきつね色になるまでローストします。

それをココア生地に混ぜ合わせ、分割しボール状に成型し天板に並べます。

ずらりずらり

焼きあがったら、粗熱が取れた頃で粉糖をまぶします。完成するとこのような姿に。              まさに雪の玉のようです。

まだ冷め切らないうちに粉糖をかけると溶けてしまうし、冷めきってからだとキレイに粉糖がつかないのです。

袋にあまり粉糖を付けないようにしながら詰め、包装します。

さあ、本日の製品です。

モカトルテ                                             コーヒーの良い香りのスポンジ生地とバタークリームに、プラリネの香ばしさとカリカリとした食感のバランスが心地よいケーキです。シンプルながらも味わい深く、個人的には好きなお菓子です。

シュネバーレン                                           サクサクでほんのりココアの苦みのある生地にアーモンドの香ばしさが加わったクッキーです。

2製品の写真

今回の授業で基礎的なスポンジ生地の仕込み・焼成、バタークリームの作り方、クリームの絞りを経験しました。

これからまた更に色々なお菓子を作っていきます。楽しく、時に厳しくお菓子作りを学びながら、お客様の笑顔の為に素敵なお菓子を作れるように頑張る未来のパティシエ達の成長を、これからも書いていきます。

授業風景の他にも朝練・夕錬の様子もお届けできたらと思います。  

それでは、また。  À bientôt 🖐👨‍🍳

toru