製菓技術学科66期生。
和菓子・洋菓子・パンと一通り授業を行い、これからは復習をしつつ新しい技術を学んでいきます。
今回は製パンの授業で、初めて大型のミキサーを使って生地を仕込みます。

パン生地で大事なのは、生地をしっかり捏ねてグルテンを形成することですが、人の力だとある程度の量を超えると材料を均一に混ぜることが出来ません。
ですので、最初の数回は生地を手ごねで仕込み、状態の変化を学んだあとにミキサーを使って生地を仕込んでいきます。
今回の授業で作る製品は「バターロール」「ツオップフ」「レーズンバンズ」の3製品です。
まずはバターロール。皆さんおなじみ、バターをたっぷり練り込んだ生地をくるくる巻き、焼き上げた小形のロールパンです。
バターロール生地は手ごねで仕込みます。粉の中に生イーストを細かく砕いて入れていきます。

水分を加え生地をまとめていきます。

生地をめん台に移して捏ねていきます。

手捏ねとは言いますが、全身を使って生地を捏ねていきます。


ある程度生地がまとまってきたら、バターを加え、さらに捏ねていきます。



一人で捏ねるのは大変なので、3つに分けて三人で捏ねていきます。

最後の見極めは製パン科の平岡先生に確認してもらいます。


生地が発酵したら分割して棒状に成形し、さらに細長~く伸ばします。
伸ばす長さを確認していますね。


水元先生がお手本を見せてくれています。

学生の一人が、先生のポジションで仲間の学生の前で成形を行っています。 みんな笑顔で見守っています😊

伸ばして伸ばして

巻いて、巻いて~

こちらは学生が成形したものです。


色んな形がありますね。この後さらに発酵させます。
このホイロという機械に入れて最終発酵をします。

ホイロは、温度と湿度を一定に保ち、パン生地が最適な状態で発酵できるようにするものです。ホイロで発酵させ、焼く直前のものがこちらです。

ツヤを出すための卵を塗り



オーブンに入れて焼成します。




オーブンの中でさらに膨らみ焼き色が付いてきます。

さあ、焼きあがったようです。



美味しそうに焼き上がりました!


パン生地を仕込んで丸めたプニプニ感、分割した時のフォルムでしょうか
基本的にパンの授業では女性陣はずっと言っています「かわいい、かわいい」と(笑)



はい、つづいては今回初めてのレーズンバンズ!
実際に現場でも使用している大型ミキサーを使っての初めての仕込みです。
事故の無いように、まずは平岡先生からミキサー使用についての説明を受けます。

初めて扱う大型ミキサーのミキサーボウルに材料を入れていきます。


しっかりミキサーボウルをセットして、仕込み始めます。

注意事項を確認し、ガードをずらしてバターを入れていきます。

レーズンを加えて


出来上がった生地を、番重に移します。


発酵が終わった生地をめん台に移し、

分割していきます。

1人が分割2人が成形と、3人すべてで作業を進めていきます。

分割をしていた人も、終わり次第成形を行います。日本菓子専門学校は3人1班なので、その班員全部が作業を出来るようにしています。

こちらも発酵が終わり、オーブンに入れる前の仕上げに入ります。
まずは卵を塗り



ハサミを使って十字に切り込みを入れていきます。

その切込みに、角切りバターを乗せ、
「えっ!!!」
というくらいのグラニュー糖を振りかけるのです。千葉先生のかける量もなかなかの量でした。

学生たちもまあまあの量のグラニュー糖をかけていました。


その量に少し引きながら作業を見ていた私の耳に衝撃の言葉が飛び込んできました。
「まだ足りなくない? もっと砂糖足そうよ!」
「だよね、足そう!足そう!」
・・・・・・ (´・ω`・)エッ? 聞きまちがい?... 何言ってんの???
だがしかし、彼女たちは何のためらいも無く、砂糖を追加していました...
そして焼きあがったのがこちらです。

若いって素晴らしいですね。次の日彼女たちは私に言いました
「先生、もっとかけても良かったかも」
「そうか、美味しかったのなら良かったね」 そう言いながら私は思いました。
「焼いて溶けてもカロリーはゼロにならないんだぞ...( ̄ー ̄)フッ」
そしてツオップフ。こちらは2回目。
前回教わった編み方「ボタン」「エイト」に加え「1本編み」を教わります。
まずは前回教わったことを思い出しながら成形していきます。

細く伸ばしてボタン・エイトを編んでいきます。


こちらは先生の製品。 美しいです。


美味しそうに焼き上がりました。

先生の製品です。



学生のバターロール。やはり巻きの幅がずれていたり、傾いて焼きあがったりとばらつきがあります。


出来なくて当たり前です、初めて巻いたのですから。バターロールはこれから何回も授業があります。
今回の反省点を踏まえて、次回の授業にはもっとうまく作れるように頑張りましょう。
toru