【1年生】パリっ子は知らない?シューパリジャンって??? - 日本菓子専門学校

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【1年生】パリっ子は知らない?シューパリジャンって???

【1年生】パリっ子は知らない?シューパリジャンって???

さて、66期生。  前期はまだまだ基礎を学びます。

今回はシューの復習と2回目のバターケーキの授業です。

今回はオープンキャンパスでもよく使用される、第3実習室での授業です。

今回のシュー生地のお菓子は、パリジャン「Parisien」。フランス語でパリっ子(男性)の意味があります。女性だとパリジェンヌ「Parisienne」です。

シュー生地の表面に刻んだアーモンドを乗せて焼き上げた、カリカリの食感が楽しいシュークリームです。

フランスでは日本の丸い形のシュークリームはあまり見かけません。フランスではほとんどがエクレール(エクレア)です。

しかし最近パリでは日本からの逆輸入のような形で、クッキーシューの専門店が何軒かあるようですね。

さてシュー生地の仕込み。

シュー生地は慣れるまではなかなか難しい生地です。

生地を仕込む段階での「火取り」。ここでしっかり 糊化(こか)させることが大事です。小麦粉の澱粉に水が合わさり、加熱することによって糊のように粘りが出てきます。これが糊化です。

この粘りを出し適切な量の卵を加えることによって、良い生地が出来るとプクーっと膨らむのです。

焼成の仕方もありますが、ある意味、糊化をしっかりすることが、シュー生地作りの最大のポイントなのです。

まだシュー生地は2回目なので、生地の見極めは出来ませんが、先生のデモを見て、仕込みの時に先生に確認してもらい、学生たちは生地の状態を覚えていきます。

良い感じに膨らんだようです。

さて、バターケーキとして2製品。マドレーヌクグロフを作ります。

マドレーヌ「Madeleine」はコンビニでも売っているくらい、日本でも有名なお菓子です。

名前の由来は諸説ありますが、フランスのローレヌ地方コメルシーが発祥と言われています。この貝殻の形が有名ですね。

コメルシーで売られているパッケージはこのようなもので、とてもかわいいです。

今回はバターケーキの授業で、型に塗るバターの違いを学びます。

マドレーヌの型はあらかじめ強力粉とバターを合わせておいた型用バター塗る方法と、クグロフのほうは先に型にバターを塗り、そこに強力粉を入れて付着させる方法の2種類を行います。

この手法を ブーレファリネ 「beurre et farine」と言います。

一見、面倒くさいやり方に思えますが、この方法はお菓子が型から外れやすく、焼き目もきれいに出やすいという利点があります。

バターは塗り残しが無いようにしっかりと塗ります。

これで準備ばっちりです。

お次はクグロフ「Kouglof」です。クグロフは、フランスのアルザス地方からドイツ・オーストリア・スイスでよくに見られるお菓子です。

アルザス地方は歴史のある地域でフランス北東部にあります。ドイツ、スイスと国境を接しており、時代によってドイツとフランスに代わる代わる統治されてきたため、いまでも両国の文化が混ざり合っています。ベーコンや玉ねぎを使った塩味のものもあります。

中央に穴があるこの特徴的な型は、アルザスのお土産物としても売られています。

これはお土産用の型。色の種類・大きさと、様々なものがあります。

昔ながらの陶器の型

学校では金属の型を使いますが、アルザスで修業された某シェフはこだわりで昔ながらの陶器で焼き続けておりました。

学校で使う金属の型

今回は2台作成。生地をプレーン生地とココア生地に2種類を作り、一つは牛柄、もう一つは生地をマーブル状にして型に入れ焼き上げます。

ここでも各班の個性が表れ見ていて楽しいです。

焼き上がりはこのような感じになります。

そろそろ包装も終わりでしょうか、カメラに反応する余裕が出てきました(笑)

包装も終わり、最後の授業のまとめをしています。

さあ、今回の授業の製品はこちらです。

パリジャン「Parisien」

マドレーヌ「Madeleine」

クグロフ「Kouglof」・・・🐄柄

そろそろ5月も終わります。66期生は製菓衛生師受験の為の学科の勉強もしながら、実習授業で和菓子・パン・洋菓子とで、様々な技術も学んでいます。

まだまだ覚えることは沢山ありますが、少しずつ確実にみんな成長しています。

みんな、まだ大変なことが多いだろうけど、楽しみながらお菓子作りを頑張りましょう!

toru