専門学校で製パンを学ぼう!実習・授業内容や通うメリット! - 日本菓子専門学校

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専門学校で製パンを学ぼう!実習・授業内容や通うメリット!

専門学校で製パンを学ぼう!実習・授業内容や通うメリット!

製パンを本格的に学びたいなら、専門学校の製パン科(製パン技術学科)に通うのがおすすめです。経験豊富な専任教師をはじめ、人気店や繁盛店のオーナーシェフたちを外部講師に迎えた充実の実習により技術を磨けます。経営や販売、接客マナーなど、店舗経営に関する知識も身につき、いずれも将来の独立開業に役立つでしょう。今回は、専門学校で製パンを学ぶメリットをご紹介します。

調理系の専門学校の中には、製パン科・製パンコースを設けている場合があります。そのような学校は菓子・パン・調理と広く勉強しますがパンの割合は少なくなります。日本菓子専門学校の「製パン技術学科」では、パンに特化したカリキュラムで、パン職人を目指す学生に実践的な技術・知識を教えています。
製パン関連の授業は実習が中心で、基本的な材料の扱い方から生地の仕込み、発酵、成形、焼成までの一連の工程を繰り返し練習します。さらに食品衛生学や栄養学、製パン理論、経営学などの座学、ラッピングやディスプレイなどの販売実習、喫茶の授業もあります。
また、専門学校における製パン科・製パンコースの入学期間は、1年制または2年制にわかれます。本校の製パン技術学科は1年制を採用しており、1年間で集中してパン作りを学べるため、高校卒業生だけでなく、大学卒業生や社会人経験者も在籍しています。なお、卒業後はベーカリーやホテル、レストラン、カフェ、製パンメーカーに就職するのが一般的です。

ここでは、製パン系の学科で採用されている実習内容をご紹介します。

基礎実習

基礎実習では、パン生地の扱い方をはじめとする製パンの基礎を徹底的に学びます。材料の計量、仕込み、生地の分割、成形といった基礎的な工程を繰り返し練習することで、生地の感覚を見極める目を養います。

製パンにおいて、材料の配合バランスを正確に測ることは、美味しいパンを作るために欠かせません。材料の分量が少しでも狂うと、生地の発酵具合や焼き上がりに影響をおよぼします。そのため、計量の練習を通して正確さを身につけます。

また、生地をパンの大きさに合わせて等分にわけ、丸めることで表面に張力が生まれます。これが発酵時の膨らみをよくする1つの理由です。とても大切な工程だからこそ、パン生地の分割や形成を徹底的に練習しています。

これらの作業は、機械を使わず手作業で行います。パン生地に直接触れることで、手の感覚を頼りに、生地状態を見極められるようになるからです。

多様なパンの製作

食パンやバターロール、フランスパン、ピザパンなど、基本とされるパンを数多く作ります。これにより、製パン工程や生地の配合、発酵・発酵時間の違い、焼成跡の仕上がりの違いを学びます。

たとえば、食パンでは小麦粉、イースト、砂糖、塩、油脂を配合した生地を発酵させることで、きめ細かくしっとりとした食感に仕上げます。一方、バターロールは食パンよりもバターを多く配合し、発酵時間を短めにすることで、よりリッチでボリューム感のある食感を生み出します。こうしたパンごとの違いは、実際に作ることで、より理解が深まるのです。

さらに基本的なパンを応用し、様々なバリエーションに展開していく方法も学びます。たとえば、食パン生地にレーズンやナッツを加えるなど、生地の配合や発酵を調整しながら、多彩なパンづくりにチャレンジします。 このような実習は、パン職人にとって重要な商品開発の練習になるのです。

その他の授業

一部の専門学校では、製パン関連以外の実習や授業も行います。たとえば、日本菓子専門学校の製パン技術学科では、在校中に製菓や販売も学びます。

昨今の多様化するパン作りに製菓製造の知識は欠かせません。パンだけでなく製菓の技術も習得することで、職人としての幅が広がり、パンとお菓子を扱う「ブーランジュリー・パティスリー」を目指せます。

また、接客マナーや商品ラッピング、店頭でのディスプレイを学ぶ販売実習も行います。パンを作るだけでなく、お客様に届けるまでがパン屋の仕事です。製パンから販売まで、多岐にわたって活躍する「総合力のあるパン職人」を育てる狙いがあります。

学科授業では、パンづくりに直接関わる技術だけでなく、衛生管理や栄養学、経営学など、幅広い分野の知識を身につけます。ここでは、製パン専門学校で一般的な学科授業についてご紹介します。

製パン理論

製パン理論では、パンづくりの科学的な原理を学びます。小麦粉の種類や特性、パン酵母の発酵メカニズム、グルテンの形成など、パンづくりに関わる要素の理論的な背景を理解します。「なぜパン生地は膨らむのか?」といった基本原理の理解から、レシピ開発や問題解決などに役立ちます。

衛生学

衛生学は、食品の安全性を確保するために欠かせない学問です。製パン専門学校では、食品衛生法などの関連法規や食中毒予防、施設・設備の衛生管理、個人衛生など、パンづくりに関する衛生管理の基礎を学びます。これらの知識は、プロとして安全で美味しいパンを提供するために必要不可欠です。

食品・栄養学

食品・栄養学では、パンに含まれる栄養素や、それらが人体に与える影響について学びます。具体的には、炭水化物やたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素の特徴や、パンの種類による栄養価の違いなどを学習します。この学問は、近年の健康志向の高まりに対応した商品開発にも役立ちます。

経営学

ベーカリーを開業・運営するために必要な知識を学びます。原価計算、販売管理、労務管理、マーケティングなど、経営に関する基礎知識を身につけます。これらの知識は、将来独立してベーカリーを開業する際に役立つでしょう。

材料学

材料学では、製パンに用いる材料の特性や役割を学ぶ学問です。小麦粉、パン酵母、塩、砂糖、油脂、乳製品など、パンづくりに欠かせない材料の種類や等級、用途などに触れます。製パン工程における材料の選択や保管、レシピ開発に必要な知識です。

資格の勉強もある?

専門学校では、パン職人として必要な知識と技術を身につけるだけでなく、将来役立つ資格の取得もサポートしています。

日本菓子専門学校の製パン技術学科の場合、食店営業や乳類販売業などの営業許可に必要な「食品衛生責任者」を在学中に取得します。食品衛生責任者は「食品衛生法」にもとづき、食品を安全に取り扱える知識を持つ人材であることを認定する国家資格です。

飲食店の営業許可を取得する場合、最低1人の食品衛生責任者の設置が義務づけられています。そのため、経営者自身が取得するか、有資格者を採用するのが一般的です。将来的にベーカリーなどの独立開業を考えている人は、在学中に取得しておくといいでしょう。

また、卒業と同時に「パン製造技能士2級」の受験資格が得られます。パン製造技能士は、パン製造に関する幅広い知識と高度な技術を証明する国家資格です。本来は2年間の現場経験で受験資格が得られますが、日本菓子専門学校の製パン技術学科を卒業すれば、卒業後すぐに受験できます。

製パン業界においては社会的信頼度の高い資格であり、持っていると就職・転職で有利になったり、資格手当がついたりします。自分の技術力をアピールでき、キャリアアップも見込めるでしょう。

一昔前までは街のベーカリーなどに就職し、先輩職人からパン作りを教わるのが一般的でした。しかし、現場で即戦力が求められる近年は、こうした修行方式で職人を目指すケースが減りました。専門学校に入学し、パン作りの基本を学んでから働き始める人がほとんどです

ここでは、専門学校で製パンを学ぶメリットについて考えます。

製パンの基礎と応用が身につく

専門学校で製パンを学ぶ最大のメリットは、パン作りの基礎から応用までを体系的に学べることです。パン生地の仕込み方、発酵のさせ方、成形技術など、パン作りに必要な一連の工程を専門的に学びます。加えて、小麦粉の種類や特性、イーストの働きといった材料の基本知識も身につけられます。

現役のプロから直接指導を受けられる

専門学校なら、現役のパン職人から直接指導を受けられます。第一線で活躍する講師陣から、現場で培われた技術やノウハウを学べるのは大きなメリットでしょう。たとえば、生地の状態を見極める目や、効率的な作業動線など、経験に裏打ちされたスキルを間近で学べます。プロならではの視点や心構えを指導してもらえるのは魅力的です。

豊富な実習経験を得られる

現場さながらの環境で、パン作りを学べるのもメリットです。日本菓子専門学校の場合、日本製はもちろん、ドイツ製やフランス製のオーブンを実習で使用します。業界標準である機械の特徴や機能、操作方法を学ぶことで、即戦力として活躍できるようになるためです。

反対に、ベーカリーなどで直接修行した場合、その店舗にある機械や製法にしか触れられません。専門学校で製パンを学ぶことで、どこにいっても活躍できる、幅広い知識・技術を持つパン職人になることができます。

日本菓子専門学校の製パン技術学科の場合、実習では1グループ4人の少人数制を採用しています。各テーブルにミキサーが2台ずつ配置され、当番を交代しながら全員がさまざまな工程を担当します。少人数で携わる作業が多いため、製パンの基礎を効率的に覚えられるのが特徴です。

経営に関する知識も学べる

専門学校ではパン作りの技術だけでなく、店舗経営に関する知識も学べます。衛生管理や食品学、マーケティングなど、ベーカリーの経営に欠かせない知識を教われます。将来、独立してパン屋を開業することを視野に入れている人にとって、経営ノウハウを学べるのは大きなメリットといえるでしょう。

専門学校に通うメリットは、体系的なカリキュラムで製パンの基礎と応用を学べることです。現役のパン職人が直接指導したり、国家資格の受験対策が充実していたりと、手厚いサポートを受けられるのが魅力でしょう。製パンを本格的に学びたい人は、ぜひ日本菓子専門学校のオープンキャンパスや学校説明会に足を運んでみてください。

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