パティシエ・洋菓子の仕事

活躍する卒業生たち

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日本菓子専門学校を1993年(32期)卒業の佐藤徹さんが営むBASCULEをご紹介します。

 自由が丘の名店で経験を積んだ佐藤さんが満を持して地元・横浜市にこの夏オープンした「BASCULE」

「日常の中にフランス菓子を」
フランスで2年半パティシエとして働いた佐藤さん。日本ではお祝い事や特別な日に食べるケーキやフランス菓子が、フランスでは日常的に存在し人々の生活に溢れていると教えてくださいました。

もちろん日本でもフランス菓子は楽しむことができますが、買えるのは殆どが大都市で高級品であることが多い。なので自分がお店を出すときは地元の横浜で、日常的に買える値段のフランス菓子を提供したいと思い「BASCULE」を出店したとのことです。
ただし価格を抑えるといっても使う材料については妥協せず、今まで働いていて「美味しい」と感じたものだけを使用しているというのがこだわりです。

パティシエという仕事のやりがいについて話を聞くと、自分のお店を持つまではオーナーシェフの教えやイメージをいかに形にするかというのがやりがいでしたが、オーナーシェフとなった今は、どうすれば売れるか、お客様に満足いただけるかを自分で答えを出さなければいけないので難しくもありそれがやりがいでもあると語ります。

当時の学校生活について今の仕事で役に立っていることについて聞くと、
「先生から、学校で学んだことはすぐには通用しないから頑張るしかないという言葉が印象に残っています。技術はもちろんですが【心構え】の方で参考になることが多かったです。自信を持ってプロの世界に入ってきたことで現場とのギャップを感じ辞めてしまう人も見てきましたのでそうならないよう教育してくれたことに感謝しています。」と懐かしそうにお話ししてくださいました。
 
<製菓製パン業界を目指す方へメッセージ>
今はどんな情報も手軽に得られるけれども、それを仕事にするにはその情報に対し時間をかけ形にしていく必要があります。なので何事も積み重ねるという時間を使っていくことが大切です。

<独立を考えている人にメッセージ>
独立=ゴールではありませんが、こうやって仕事を続けてきたことの証になります。
オープンする際に集まった花の数だったり、以前働いていた店舗の方が手伝ってくれたり、後輩が休みの日に手伝いに来てくれたり。僕らの仕事はケーキをつくるというだけではなく人とのつながりを作って人の輪を広げていくことも大切で、このお店はその積み重ねてきたものの集大成とも言えます。
 
今は横の繋がりばかりで、縦の繋がりをおろそかにしているということを耳にします。
しかしお店を出す上で今までお世話になった人たちが分からないことを教えてくれたり、自分が教えてきた後輩たちはお手伝いに来てくれたりしていますので、横ももちろん大切ですが縦の繋がりこそが最後には自分を助けてくれるのではないかと僕は思います。
ですのでそこも意識して大切にしてほしいと思います。


<Instagram>
 
BASCULE 佐藤徹
製菓技術学科 洋菓子科32期生