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ダックワーズ?ダコワーズ?

こんにちは、秋雨が降り続いてだいぶ気温
も低くなってきた今日この頃ですが、皆様
はいかがお過ごしでしょうか?

今回は「ダックワーズ」を作ります。呼称
が店によって「ダコワーズ」と呼ばれるこ
ともある製品です。
「ダコワーズ」ですが元々は19世頃に
あった洋菓子の生地の呼び名だったそうで
す。南西フランスのダクス(DAX)地方
が発祥とされています。
では「ダックワーズ」はと言うと、福岡の
洋菓子店「16区」のオーナーシェフ三嶋
隆夫氏がフランスで修行中に日本の最中に
ヒントを得て1979年に考案されたそう
です。三嶋シェフは1981年に「16区
」を開店する際にダコワーズから響きの良
い「ダックワーズ」に名称を変えて販売を
始めて現在まで大好評を得て販売されてい
ます。今では多くの洋菓子店で普通に売ら
れているほど代表的なお菓子になっていま
す。


それでは今日の実習風景を見てみましょう
最初に器具の説明です。

こちらがダックワーズの製造に欠かせな
器具のシャブロンです。
この楕円形の凹みに生地を落とし込み、
平らに表面を均して使用します。


まずメレンゲを泡立てます。このメレンゲ
がしっかり泡立てられないと生地が出来ま
せん。中家さんが挑戦中


村上さんが泡立ち具合を確認中です。
手で泡立てているので、泡立てながら泡
の状態を見ます。


メレンゲの泡がしっかり泡立ったら粉類
を合わせていきます。この時に合わせ過
ぎて折角立てたメレンゲの泡を潰し過ぎ
ないように注意します。
平野さんが注意深く混ぜています。


合わせの済んだ生地を水に潜らせたシャ
ロンへ落とし込んでいく飯山さん。
シャブロンを水に潜らせる理由は、シャ
ブロンから生地を綺麗に剥がすためです


陳くんがシャブロンの表面の生地を平ら
に擦り切っています。
綺麗に擦り切らないと焼き上がりの表面
が汚くなります。


擦り切った生地をシャブロンと分離する
作業です。
二人がシリコン紙を押さえて、一人がシ
ャブロンを垂直に持ち上げます。この時
にゆっくり持ち上げないと生地の角が出
にくくなります。

綺麗に抜けました!!!


抜き終わった生地に粉糖を振りかけます
。粉糖は数回に分けて少しずつ振りかけ
ていきます。全体に均一にです。


こちらが粉糖をかけ終わった生地。
オーブンに入れる前に少し放置して表面
の粉糖が溶けるのを待ちます。粉糖が溶
ける前にオーブンへ入れて焼成してしま
うと焼成後に表面に粉糖が溶けずに残っ
てしまいます。


こちらが焼成後です。
表面の粉糖が生地の水分で溶け、オーブ
ンの熱で焼け固まりアメ状になります。
この状態をフランス語で「ア ラ ペルル
」と呼びます。フランス語で真珠の意味
があります。


学生達の生地も綺麗に焼けました。


今回はホットメレンゲを使用したバター
クリームをサンドして仕上げます。
卵白とグラニュー糖を混ぜて今回は直火
で熱を付けていきました。温度は約70
℃です。


出来上がって熱の抜けたホットメレンゲ
と別に空気を抱き込ませていたバターを
混ぜていきます。


バタークリームと合わせるのは、プラリ
ネアマンド。アメがけしたローストアー
モンドを磨り潰してペースト状にしたも
のです。


アーモンド風味のバタークリームの完成
です。


シリコン紙からダックワーズ生地を剥が
していきます。


二枚一組で挟んでいくので、片方に適量
のクリームを絞ります。
あまり欲張って多く絞りすぎると挟んだ
時に横から余分なクリームがはみ出てし
まい見た目も商品価値も下がってしまい
ます。


もう一度、完成形の画像です。

ダックワーズは洋菓子店でとても人気の
ある商品で、頻繁に仕込むと思います。
地方や店舗でも色々なバリエーションな
どを考えて他店との差別化を図っていま
す。シンプルですけど奥深い製品ですね
。自分個人としては焼き菓子の中で1番
好きな焼き菓子だと思います。

今回は日本生まれのフランス菓子「ダッ
クワーズ」の授業風景を見てみました。
次回はゼラチンを使った製品の授業を見
て見たいと思います。

それでは今回この辺り失礼いたします。
Dクラス担任の中村がお送りしました。

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