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いわ散歩…技術

皆さん、こんにちは。
学園祭・髙島屋&多摩美術大学とのコラボ販売・63期保護者会、
イベントすべて無事に終わり ホッと一息ついた11月18日(金)
「いわ散歩」始まります。

今週16日(水)は1年生の2年次最終専攻がありました。
今年は、前日まで悩む学生が多かった様な気がします。
来年の和菓子科は22名、講師の先生方が喜ぶ顔が浮かびます。
もちろん、和菓子職員も。

そして昨日17日(木)は東和会の月例会。
東和会とは東京に2つある和菓子技術団体の1つ。
もう1つは日本菓業振興会。
因みに日本菓業振興会は福本教師、東和会は長澤教師・内村教師と私が
理事を務めています。
話は逸れましたが、東和会では毎月持ち寄り作品の審査が行われています。
優秀作品はカラーで掲載され、最も優秀な作品は東和誌の表紙を飾ります。

今月の表紙は、こちらの五つ盛り作品。


さすが表紙、綺麗ですね。
五つ盛りは「五味・五色・五形」を組み合わせて、季節を表現します。

中央「下萌…浮島と小豆羊羹の流合わせ」
新芽が地中から出始める事、春の訪れを表します。

右上「福梅…外郎手形仕上げ」
早春に咲く梅は幸福を呼ぶと言われ、縁起物として愛されています。

右下「歌詠み鳥…練切製組笹巻物仕上げ」
歌詠み鳥は鶯の別名、花に鳴く鶯の声を聞くと和歌を詠まずにはいられない意。
組笹とは練切を笹模様に組む技法です。

左下「狗尾柳…薯蕷饅頭焼きコテ仕上げ」
エノコロヤナギと読みます。
花を山犬の尾に見立てた、猫柳の別名。

左上「絵馬…練切製左馬配置岡時雨製」
左馬、馬を逆に読むと「まう」祝い事などで披露される舞。
福を招く縁起図柄。

最近メキメキを力を付けていた彼女。
そろそろ表紙かなぁと思っていた矢先の選出。
彼女のストロングポイントは色。
季節に合った、とても綺麗な色使い。
そして拘り。
その拘りが裏目に出る事も有りましたが、続けると個性になります。
今回、紹介するのに菓名の意味を調べるのが大変。
しかし、それも和菓子の醍醐味。

月日が経つのは早いもので、入社して5年。
1年半も担任した私に「好きな先生は船田先生です」と言った衝撃。
今も忘れませんよ、片山先生。
今後も益々の活躍を期待しています。
本当におめでとう。

今日の1枚。


こちらは例会講習作品。
「薯蕷練切製…初音」
初音は、その年初めて聞く鶯の鳴き声。
左は源氏香図の初音。
源氏香図については次回。

今回は如月のお菓子を紹介しました。
皆さんも、少しだけ深く和菓子に興味を持って頂けたら幸いです。
おしまい。

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