ブログ

授業ニュースVol.1「イタリア菓子」

洋菓子と言っても様々な国のお菓子があります。
フランス菓子、ドイツ菓子、ウイーン菓子などがありますが、
今回は「イタリア菓子」です。

「イタリア菓子」は意外と身近にあります。
コンビニデザートでも買える、「ティラミス」や「パンナコッタ」は皆さんも知ってるかと思います。
今回は2品に加え、「ズコット」、「ビスコッティ」、「カルツォーネ」の、全部で5品の授業です。

まずは先生からお菓子の説明があり、その後デモンストレーションとなります。
ここで生徒たちは、先生の話したポイントや工程をメモしていきます。



先生の作業台の上には鏡があり、少し離れた所からも、
先生が作業している手元が見えるようになっています。



「ティラミス」
イタリア語では、Tira・mi・su の3つになります。
Tira…引っ張って、mi  …私を、su   …上へ、という意味になり、
直訳すると「私を上に引っ張って」。
分かりやすく訳すと「私を元気づけて」と言う意味になります。
乳脂肪たっぷりのマスカルポーネチーズ、砂糖、卵を使った栄養満点のティラミスを食べると元気になる、
ということですね。
イタリア菓子の中でも比較的新しいデザート(お菓子)になります。

マスカルポーネクリームの上にビスキュイ生地を重ね
コーヒーのシロップを染み込ませていきます。



その上にもう一段マスカルポーネクリームを重ねて平らにします。



最後に表面にココアパウダーをふりかけて完成です。



「パンナコッタ」
こちらも馴染み深いお菓子ですが、1900年代初頭には作られていた
イタリア北部のピエモンテ州の伝統的なデザートです。
panna…生クリーム、cotta…煮た、という意味で、
「煮詰めたクリーム」という意味になります。
よく「ブランマンジェ」と間違われますが、簡単に言うと
「ブランマンジェ」はフランスのお菓子で
アーモンドの香りをつけた牛乳を冷やし固めたもの。
「パンナコッタ」は牛乳より多くの生クリームを冷やし固めたもの、になります。

生徒達が持ち帰る用はカップに流し固めてから
上にラズベリーソースをかけます。  




パンナコッタをお皿に乗せラズベリーソースを描き、
デザート風に盛り付けたのがこちら。
さらにフルーツやミントなどで飾れば、皿盛りデザートになります。



「ズコット」
こちらはトスカーナ州のフィレンツェでルネサンス期に誕生したと言われているお菓子です。
カトリックの神父が被っている「ズッケット」を模して作られたと言われています。
そのドーム状の形が特徴的なお菓子で、スポンジ生地の中にはナッツやチョコレートがたっぷり入った
クリームが詰まっています。
このクリームが半分凍った状態のセミフレッドケーキとしてもあります。

まずプレーンの生地とココアの生地を交互に並べドームの型を作り、
その中にナッツやチョコレートたっぷりのクリームを流します。



切り分けてフィルムを巻いています。
白いクリームの中に見えるのがナッツやチョコレートです。



「ビスコッティ」
「2度焼きした」という言葉が語源となっている、
中世にトスカーナ地方で誕生した伝統的なお菓子です。
棒状に焼いた生地を一度取り出し、温かいうちにカットして再びオーブンで焼くのです。
アーモンドをたっぷり使い、しっかりと焼き上げた硬めの食感のクッキーです。
カントッチ、カントゥチーニと呼ばれたりします。
かなり硬いので、エスプレッソや紅茶に浸して食べたりしますが、
ヴィンサントという甘口ワインやグラッパと言う蒸留酒に浸して食べたりもします。


しっかりこんがり焼いています。



「カルツォーネ」
ストッキングやズボンという意味を持つ、三日月型のパンやピザです。
片手で持って歩きながら食べられるのが特徴です。
イタリアでは屋台やスタンドでも売られています。
今回授業ではしっかりした生地でしたが、私が働いていたレストランでは薄いピザ生地で焼き上げ、
パンパンに膨らんだカルツォーネにお客様がナイフを入れると、トマトやチーズの香りがテーブルに広がるという、
とても喜ばれる一品でした。

仕込み終わって、これから発酵を待つカルツォーネ生地。


中の具を入れ、包んでいます。
しっかりとねじり込みながら包むのがなかなか大変なのです。


表面の仕上げ中。
オリーブオイルを薄く塗り、モッツァレラチーズを乗せていますね。


さらにシュレッドチーズも乗せて、オーブンに入れる直前です。


今回は2種類。
ハムとチーズが入った塩味の物と、バナナとシナモンシュガーが入った甘いものの
2種類を作りました。
焼き上がりがこちら。
手前がチーズ、奥がバナナです。


しっかり目の生地なので、膨らんだ形そのままで焼き上がっています。
ピリッとした黒コショウも効いています。



一班三人で作業します。
二年生になり、より細かい作業になってきたので皆真剣です。


生地を捏ね


クリームを絞り


今回も楽しい授業でした。



 CIMG0812.jpg

ブログ記事一覧

全て表示お菓子夢工房和菓子の心情熱パティシエ日記和菓子徒然にっき小さなパン教室通信教育ホットラインプロフェッショナルへの道お菓子にまつわるエトセトラお菓子に恋して